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パーソントリップ調査 (ぱーそんとりっぷちょうさ)

 都市における人の移動に着目した調査。移動する個人の属性(職業・年齢・性別など)、交通目的、交通機関との関連において、人の交通の起終点を調べる。つまり、「どのような人が、どのような目的で、どこから どこへ、どのような時間帯に、どのような交通手段で」移動しているかを把握するものである。文字どおり、「人(パーソン)」に着目しているため、一つの交通手段だけでなく、公共交通、自動車、自転車、徒歩といった交通手段の乗り継ぎ状況を捉えることができる。

 こうして得られた、各パーソンの交通の目的、交通手段などの結果を人の属性や土地利用などにおいて多面的に分析し、将来の総合的な都市交通体系策定ために役立てる。東京都市圏では、昭和43(1968)年に第1回調査が始まり、10年間隔で実施されるようになった。東京は平成31(2019)年4月時点で6回実施されている。


  〈小口〉

パークアンドライド (パークアンドライド;park and ride)

 通勤に際して、自宅から最寄り駅までは自家用車でアクセスし、駅近くに駐車しておく。そこで鉄道に乗り換え、都心へ向かうという形態。これに近いものに「キスアンドライド(kiss and ride)がある。こちらは、最寄り駅の出自家用車でほかの人(家族や友人)に送ってもらい鉄道に乗り換える。

 これらの通勤形態は、自家用車の利便性と大量高速輸送機関としての鉄道の両方の利点が生かされるとの評価もある。

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認定再開発事業 (にんていさいかいはつじぎょう)

 市街地における民間主体の再開発事業を優良な再開発事業にしていくよう誘導する制度。そのためには、地権者に対して税制特例のインセンティブを付与する。基準に合致したものを都道府県知事が「認定」する。平成10(1998)年5月の「都市再開発法」の改正により創設された事業である。

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農住組合 (のうじゅうくみあい)

 「農住組合法」に基づき、市街化区域内農地の所有者等の主体的な取り組みにより、必要に応じ当面の営農の継続を図りつつ、協同で住宅地などの供給を推進することを目的とした制度。組合の設立に当たっては、3人以上の市街化区域内農地の所有者が発起人となり、都道府県知事(政令指定都市及び中核市の長を含む。)の認可を経て設立することができる。

 組合の地区として、おおむね0.5ha以上の⼀団の市街化区域内農地などを含むものであること、 市街化区域内農地等の面積の合計が、地区の面積のおおむね2分の1以上を占めること 等の要件がある。

 ただし、設立申請期限は平成23年5月19日までであり、現在は設立の新規申請はできない。

 〈小口〉

二級河川 (にきゅうかせん)

 一級河川の水系以外の推計に属し、公共の利害に重要な関係がある河川で、かつ、都道府県知事が指定した河川(河川法第5条第1項)。

 現行の河川法では、河川の種類を水系ごとに一級河川、二級河川に指定し、一級河川は国土交通大臣、二級河川は都道府県知事が管理にあたることを原則としている。そして、その管理については、河川工事、河川の使用および河川に関する規制、とくに水利調整、ダムの防災などに関する詳細な規定を置くこと、河川に関する費用については、原則として、一級河川にかかわるものは国、二級河川にかかわるものはその河川の存する都道府県の負担とすることなどを定めている(同法第11条)。

 ただし、二級河川の改良工事に要する費用について、国が一部を負担する(同法第62条)など特例も設けられている。

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