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ボンエルフ (woonerf)

 道路形態の一種。住宅地において、道路の車道部分をあえて蛇行させたり、道路に張り出して花壇や街路樹などを配置したり、車道面に凹凸を付けるなどして、車の速度を低く抑える手法を取り入れた道路のことである。「歩車共存」がそのモチーフと言えるが、住宅地の中から通過交通を排除することも目的に含まれる。

「woonerf」はオランダ語であり、「生活の庭」という意味である。この道路形態の工夫も、オランダが発祥地である。

 〈小口〉

保存樹林 (ほぞんじゅりん)

 「都市の美観風致を維持するための樹木の保存に関する法律」(昭和37年法律第142号)という法律がある。これに基づき、都市の美観風致を維持ずるため区市町村長が指定した樹木を「保存樹」という。そして、この保存樹の集団が「保存樹林」である(同法第2条第1項)。

 保存樹林となるには、条件がある。

 「樹木の集団については、次のいずれかに該当し、その集団に属する樹木が健全で、かつ、その集団の樹容が美観上特にすぐれていること。

 イ その集団の存する土地の面積が五百平方メートル以上であること。
 ロ いけがきをなす樹木の集団で、そのいけがきの長さが三十メートル以上あること。」
 (同法施行令第2項)

 保存樹林となると、その保全は所有者に委ねられ、他者の協力も求められている。

 「所有者は、保存樹又は保存樹林について、枯損の防止その他その保存に努めなければならない。
2 何人も、保存樹又は保存樹林が大切に保存されるように協力しなければならない。」

 (同法第5条1項、第2項)

 東京都や一部の市が、一定の要件を満たす保存樹林に対して、固定資産税、都市計画税の減免措置を講じたり、区や市の一部が、保存樹林の買収、奨励金の交付を実施したりしている。、

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歩車分離 (ほしゃぶんり)

 歩行者と車両の銅線を分離して歩行者の安全を図る設計のこと。「人車分離」とも。

 道路における歩道のよう平面的に分離したり、ペデストリアンデッキや地下道という形で立体的に分離したり、方法はいろいろある。さらに、「歩行者天国」のように、時間を定めて車両を通行止めし、歩行者に自由な通行を認める方法もある。

 なお、主にマンションなどの集合住宅に採用される方式で、歩行者の安全確保のため、車が通る道と歩行者が通る道を計画的に分離した敷地内設計も、こう呼ばれる。

 〈小口〉

歩行者専用道路 (ほこうしゃせんようどうろ)

 歩行者の安全で快適な歩行を確保するために設けられた道路である。ただし、いろいろな法令に基づくものを包括してこう呼んでいる。「道路法」に基づく「歩行者専用道路」(同法第48条の7第3項)、「道路交通法」に基づく「歩行者用道路」(同法第9条)、「都市公園法」に基づく緑道などである。

 「都市計画法」では、都市施設の「道路」(同法第11条第1項第1号・種別は特殊街路)として定め、もっぱら歩行者の交通のために供するものをこう呼ぶ。
 都市計画決定されている歩行者専用道路の例は、上野駅前のペデストリアンデッキ、新宿歩行者専用道第1号線(ワンデーストリート)などである。

 〈小口〉

ホームドア (home door)

 乗客の転落事故などを防ぐため、鉄道駅のプラットホーム上に設置される、主に自動開閉式のドア。列車の扉に合わせ開閉を行なう。

 特別区部(23区)内を運行する鉄道各社各路線においても、ホームドアの設置が急速に進捗している。

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