このサイトは、東京都内23区のことをもっぱら取り扱い、原則として、23区に関わりのない事柄は扱いません。終始一貫して23区に関する、23区のためのサイトであります。では、そもそも、その「23区」とは,一体何者でしょうか? 改めて、この基本について記しておきたいと思います。
「23区」とは、地方公共団体の一種です。地方公共団体とは、通称「地方自治体」あるいは「自治体」と呼ばれ、こちらの方がはるかになじみがあるかと思います。ほかに「地方政府」などという呼び方もあるにはありますが、賛否両論がありました。これについては、また別の機会があれば。
ともあれ、23区は地方公共団体(地方自治体)の一種ですが、では、「都(府・県)」や「市・町・村」と同じようなものなのでしょうか? 実は、ほんの少し違います。都道府県や市町村が「普通地方公共団体」であるのに対して、東京の23区は「特別地方公共団体」というものです。
この両者の違いについては後述しますが、「地方公共団体」というものは、日本国憲法に根拠を持ちます。日本国憲法には「第八章 地方自治」というものが設けられています。
第 八 章 地方自治
第九二条 地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律 でこれを定める。
第九三条 地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置 する。
(2) 地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。
第九四条 地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を 有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。
第九五条 一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その 地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。
「日本国憲法」より
このように、日本国憲法は地方自治の本旨に基づく地方自治制度の組織と運営の原則を定めていますが、地方公共団体はある一定の地域を存立の基礎とします。そこで、その区域に住む住民を構成単位として組織された法人格を持つ団体が「地方公共団体」と名づけられています。「法人格を持つ」、要するに法人なのですね。同時に、国とは別の法人格を有する。ここがポイントとなるでしょう。
―to be continued―
〔小口 達也〕