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誘導居住面積水準 (ゆうどうきょじゅうめんせきすいじゅん)

「住生活基本法」(平成18年法律第61号)に基づき策定される「住生活基本計画」の中で示される基準である。

 「誘導居住面積水準」は、「世帯人数に応じて、豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積に関する水準」ということになる。具体的には、都市の郊外及び都市部以外の一般地域における戸建住宅居住を想定した「一般型誘導居住面積水準」と、都市の中心及びその周辺における共同住宅居住を想定した「都市居住型誘導居住面積水準」からなる。

 その面積(住戸専用面積・壁芯)は、以下のとおりとされる。

  (1)一般型誘導居住面積水準
    1) 単身者55m2
    2) 2人以上の世帯25m2×世帯人数+25m2

  (2)都市居住型誘導居住面積水準
    1) 単身者40m2
    2) 2人以上の世帯20m2×世帯人数+15m2

 〈小口〉
 

誘致距離 (ゆうちきょり)

 公共施設などの利用者がそれを利用する際に抵抗のない距離のことである。通常、その施設を中心に円を描く形になるので「誘致半径」とも呼ばれる。

 公園の配置計画を例にとると、誘致距離を表わす円によって、その区域がほぼ覆われるように配慮する。その誘致距離の標準は、街区公園、近隣公園、地区公園の別によって、それぞれ250m、500m、1kmと定められている(都市公園法施行令第2条第1項)。

 〈小口〉

有効空地 (ゆうこうくうち)

 特定街区地区制度や再開発地区計画制度において環境整備や防災のために有効で公衆の使用に資する空地のことを言う。なお、「空地」は一般に「あきち」と読まれるが、法律用語では「くうち」と読む。

 街区内の空地の他、アトリウムなど建築物の開放区間、歴史的建造物等の有効保存に係る敷地部分及び保存する緑地も含まれる。

 〈小口〉

遊休土地転換利用促進地区 (ゆうきゅうとちてんかんりようそくしんちく)

 「都市計画法」に基づく制度で、市街化区域内の遊休土地(工場跡地等の未利用地)に対して有効利用を促進するための地区、市町村長が一定の要件を満たすものにつき指定できる(同法第10条の3第1項)。

 指定の要件とは、概ね次のようなものである。

1)市街化区域内のおおむね5,000平方メートル以上の規模の区域であること
2)当該区域内の土地が相当期間、住宅の用、事業の用等に供されていないこと(または、その土地の利用の程度が周辺地域に比べて著しく劣っていること)等

 (同法第10条の3、施行令第4条の3)

 区市町村長は遊休土地である旨の通知を行ない、その土地に利用計画の届け出を受ける。届け出のあった計画が適切でないと認めるときは、区市町村長は計画の変更などを勧告することができる。勧告に従わない場合には、地方公共団体等が買い取りの境地を求めることができる(同法第58条の6~9)。

  〈小口〉

木造住宅密集地域整備プログラム (もくぞうじゅうたくみっしゅうちいきせいびぷろぐらむ)

 「防災都市づくり推進計画<整備計画>」を構成する3本柱の一つ。木造住宅密集地域について、木造住宅密集地域整備促進事業を中心とする事業を推進し、災害時の基礎的安全性を早期に確保するための方策、良質な住宅供給、良好な住環境形成を図るための計画遂行方針を示すものである。

 平成9(1997)年度に創設された「緊急木造住宅密集地域防災対策事業」は、本プログラムに基づいた木造住宅密集地域の整備促進を図るためのものであり、整備誘導地区において行なわれるまちづくり支援活動、老朽化木造住宅の不燃化建て替え、防災再街路整備等に関する事業等を内容としている。

 〈小口〉