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みどり率 (みどりりつ)

 東京都の緑化指標の一つである。従来有力な指標とされてきた「緑被率」に「河川等の水面が占める割合」と「公園内で樹林等の緑で覆われていない面積の割合」を加えたもの。公園の増加や道路の緑化、屋上緑化、公開空地の確保などが数値に反映しやすくなるのが特徴である。

 東京都は5年ごとに東京都本土部を対象に「みどり率」の調査を実施しているが、最新データは平成30(2018)年のものである。それによれば、前回調査(平成25年)に比べ、「公園・緑地」が増加、「水面・河川・水路」は変化なし、「農用地」「樹林・原野・草地」は減少していた。

 これを区分別にみると、都全域52.5%(△0.5ポイント)、区部24.2%(△0.3ポイント)、多摩部67.8%(△0.6ポイント)となる。

 〈小口〉

緑のマスタープラン (みどりのますたーぷらん)

 都市における緑とオープンスペースの総合的な整備・保全を図るため、都道府県知事が策定する都市緑化事業の長期計画であった。

 平成6(1994)年の「都市緑地保全表」の改正により、従来別々に定めていた緑のマスタープランと都市緑化推進計画が一元化され、区市町村が「緑の計画」をそれぞれ策定することとなった。

 〈小口〉

緑の東京計画 (みどりのとうきょうけいかく)

 東京都が平成12(2000)年12月に策定した計画。公園、河川、街路樹、農地、屋上緑化など東京の緑全般に関する総合計画である。東京都全域を対象に概ね50年後における東京の緑の将来像と、平成13(2001)年度から27(2014)年度までの15年間に取り組むべき緑づくりの目標と施策につき定めている。

 〈小口〉

緑の基本計画 (みどりのきほんけいかく)

 「都市緑地保全法」(昭和48年9月1日 法律第72号;現「都市緑地法」)平成6(1994)年の改正により根拠づけられた「緑地の保存及び緑化の推進に関する基本計画」のこと(都市緑地法第4条)。

 策定の主体は区市町村で、緑地の保全や緑化の推進に関して、その将来像、目標、施策などを定める基本計画である。計画では、概ね以下の内容を定めるものとされている。

● 緑地の保全及び緑化の目標
● 緑地の保全及び緑化の推進のための施策に関する事項
● 地方公共団体の設置に係る都市公園の整備及び管理の方針その他保全すべき緑地の確保及び緑化の推進に関する事項
● 生産緑地地区内の緑地の保全に関する事項
● 特別緑地保全地区内の緑地の保全に関する事項
● 緑地保全地域及び特別緑地保全地区以外の区域 であって重点的に緑地の保全に配慮を加えるべき地区並びに当該地区における緑地の保全に関する事項
● 緑化地域における緑化の推進に関する事項
● 緑化地域以外の区域であって重点的に緑化の推進に配慮を加えるべき地区及び当該地区における緑化の推進に関する事項
 ・ 緑地の保全に関連して必要とされる施設の整備に関する事項
 ・ 土地の買入れ及び買入れた土地の管理に関する事項
 ・ 管理協定に基づく緑地の管理に関する事項
 ・ その他特別緑地保全地区内の緑地の保全に関し必要な事項

 〈小口〉

ミティゲーション (mitigation)

 “mitigation”は英語で「緩和」「鎮静」「軽減」を意味するが、環境アセスメントの言葉では、開発行為に伴ない生ずる自然環境への影響を緩和・軽減する保全策のこと。

 具体的には、以下のような措置が考えられる。

(1)回避……保全すべき自然環境のある個所を、路線の変更等により避ける手法。

(2)最小化…保全すべき自然環境への影響を、工法・構造の変更等により最小にとどめる手法。

(3)代替……保全すべき自然環境がやむを得ず消失する場合に、もともとの自然環境と同党のものを他の場所に設ける手法。

(4)修理・再生…工事によってダメージを受けた自然環境を、植栽や表土復元等により修復・再生する手法。

 〈小口〉