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雨水流出抑制施設

 総合治水対策の一環として整備される施設である。

 近年全国的に集中豪雨等の影響による浸水被害が多発する傾向があり、雨水の流出量を抑制する必要性が生じている。そこで、敷地内に振った雨水をそれぞれの敷地内で貯留、浸透させることにより洪水発生を防止するよう、学校の校庭や公園、団地の棟間に設けられた地下貯留槽などがそれである。

                           〔小口〕

インフラストラクチャー 〔infrastructure〕

 通常、「インフラ」と略される。産業基盤、経済基盤、社会的生産基盤を意味する。具体的には、道路、鉄道、公園、上下水道などを指すことが多い。

 ただ、都市モノレールを例にとると、少し複雑になる。都市モノレールは、都市部において公共交通機関として整備される。「軌道法」に則て軌道として道路に敷設される。この橋脚や桁等の下部構造が「インフラ」になる。そして、道路「特殊街路」との扱いで自治体が整備し道路法が適用されるのである。

 ところで、この特殊街路上を走行する車両や電気関係の施設等は「インフラ外」と言い、第三セクターが整備することになる。
                       
                           〈小口〉

インナーシティ 〔inner city〕

 本来、都会の中の中心市街地.大都市の既成市街地を指す。ここに生じた都市問題が、「インナーシティ問題」と呼ばれるものである。居住環境の悪化、夜間人口の減少、低所得層の総体的増加、高齢化の進行、近隣関係の崩壊、治安の悪化、公共施設の維持・管理能力低下等がその内容である。

 1970年代、ニューヨークやロンドンで大都市問題として顕在化、日本においても、昭和50(1975)年代に、東京都心3区(千代田・中央・港)、山手線内側、大阪府大阪市の兵庫県神戸市の中心部において同様の現象が見られた。

 また、バブル経済期の東京都の区部中心部において、地価の高騰などにより定住人口が大幅に減少したことから、近隣商店の衰退とそれが招く生活利便性の低下、コミュニティの弱体化などの問題が浮上した。

                           〈小口〉

一級河川

 河川法の定めにより行政によって管理される河川は、河川管理者である行政によって指定される。このうち、「一級河川」は国土の保全または国民経済上特に重要な水系で、国土交通大臣から名称及び区間を明示して指定され、管理される河川である。

 東京都管内では、「利根川」「多摩川」「荒川」「鶴見川」の4水系の93河川が一級河川に指定されている。

 一級河川の管理は国交相が行うのが原則であるが、国交相があらかじめ都道府県知事に意見を聞いたうえ、指定する区間内の一級河川については政令で定めるところによりその権限に属する事務の一部を都道府県知事が行うことができる。

 因みに、同じく河川法の定めに則り、都道府県知事によって指定され、管理される河川が「二級河川」である。
                           〈小口〉

アメニティ〔amenity〕

 一般的には「快適さ」「美しさ」「喜ばしさ」などと訳される。主に19世紀から20世紀にかけての英国における都市計画の中で生成発展してきた概念で、都市計画、環境行政の根底にある価値観とされる。
 そこでは、快適な場所、気候、景観をといった個別の要素を意味するにとどまらず、それら相互に連関する価値の総体を意味している。
                           〈小口〉

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