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保存樹林 (ほぞんじゅりん)

 「都市の美観風致を維持するための樹木の保存に関する法律」(昭和37年法律第142号)という法律がある。これに基づき、都市の美観風致を維持ずるため区市町村長が指定した樹木を「保存樹」という。そして、この保存樹の集団が「保存樹林」である(同法第2条第1項)。

 保存樹林となるには、条件がある。

 「樹木の集団については、次のいずれかに該当し、その集団に属する樹木が健全で、かつ、その集団の樹容が美観上特にすぐれていること。

 イ その集団の存する土地の面積が五百平方メートル以上であること。
 ロ いけがきをなす樹木の集団で、そのいけがきの長さが三十メートル以上あること。」
 (同法施行令第2項)

 保存樹林となると、その保全は所有者に委ねられ、他者の協力も求められている。

 「所有者は、保存樹又は保存樹林について、枯損の防止その他その保存に努めなければならない。
2 何人も、保存樹又は保存樹林が大切に保存されるように協力しなければならない。」

 (同法第5条1項、第2項)

 東京都や一部の市が、一定の要件を満たす保存樹林に対して、固定資産税、都市計画税の減免措置を講じたり、区や市の一部が、保存樹林の買収、奨励金の交付を実施したりしている。、

  〈小口〉